破裂強度の増強と優れた摩耗特性

BIOLOX®delta

世界中の外科医がピンク色をしたBIOLOX®deltaセラミックに信頼を寄せています。 CeramTec社の最高品質と信頼性を備えたインプラントを患者に使用している、という安心感が、その色を見ただけでドクター達に生まれるのです。BIOLOX®deltaは15年に及ぶ臨床成功例を有する唯一のセラミックであり、これまで800万個を超えるコンポーネントが販売されてきました。

BIOLOX<sup>®</sup><em>delta</em>

BIOLOX®deltaは、BIOLOX®ファミリーの中での最新材質です。増強された破裂強度と優れた摩耗特性、そして無限の生体適合性を有する酸化物混合セラミックです。発売以来、660万個のBIOLOX®deltaボールヘッド、200万個を超えるインサート(2017年12月末現在において)が世界中で販売されてきました。

更なる研究:クロムはBIOLOX®deltaの硬度には影響を及ぼしません。

BIOLOX®deltaは、バイオメディカル分野での使用のため開発されたジルコニア強化アルミナ・セラミック(ZTA)です。公表済みの事実ですが、例えば2001年製のBIOLOX®deltaは、SrO(酸化ストロンチウム)、Y2O3(イットリア)、Cr2O3、(酸化クロム)を含有しています〔1〕。ストロンチウムは、材質強化をサポートする、マトリックス内のプレイトレットを形成する元素のひとつです。イットリアはジルコニアの相転移を制御するために添加されています。

〔1〕によれば、クロミア含有により、ZTA材質における硬度が改善されるとの見解がすでに示されています。 しかしながら、この問題に関して以前に行われた研究結果では、クロミア含有量が、BIOLOX®deltaに含まれている量よりも遥かに高いレベルになった時にのみ、測定可能な硬度増強が認められるとのことです〔2〕。同様に、その他科学文献では、限定された範囲内におけるクロミアの存在がZTA材質の硬度に影響を与えることはないと示唆しています〔3〕。さらに、CeramTecが社内実験を行った結果、クロミアの存在による硬度増強は確認されませんでした。本例に見られるように、CeramTecでは何らかの影響が疑われれば、それを特定化すべく、総合的な実験を行っています。クロミアのBIOLOX®deltaの硬度に対する影響について新事実が認められた場合、分析結果はここに開示されます。

[1] W. Burger, H.G. Richter, High Strength and Toughness Alumina Matrix Composites by Transformation Toughening and „In Situ“ Platelet Reinforcement (ZPTA) – the New Generation of Bioceramics, Key Engineering Materials Vols. 191-195 (2001), 545 – 548
[2] R.C. Bradt, Cr2O3 Solid Solution Hardening of Al2O3, Journal of the American Ceramic Society (1967) [5], 1, 54 – 55.
[3] G. Magnani, A. Brillante, Effect of the composition and sintering process on mechanical properties and residual stresses in zirconia alumina composites, Journal of the European Ceramic Society 25 (2005) 3383-92

  • Whitepaper

    The effect of chromia content on hardness of zirconia platelet toughened alumina composites

    Dr. Meinhard Kuntz

BIOLOX®deltaの摘要

BIOLOX®®forteとBIOLOX®deltaのおもな相違点は、BIOLOX®deltaの方が強度において優れているということです。しかしながら、セラミック・インプラントの信頼性は実際にかかる負荷に対する耐性にあり、これは、インプラントシステム全体の幾何学的形状、デザイン、外科医の手技、さらには術後の患者の行動に大きく影響されます。

BIOLOX®delta開発の目的は、BIOLOX®®forteでは不可能であったケースも含めて、臨床使用の幅を大きく広げることでした。

BIOLOX®delta強靭化メカニズム

図1イットリア安定化ジルコニア粒子をアルミナ・マトリックス内に分散させて行う転移性強靭化理論

強靭化メカニズムの第一段階として、イットリア安定化正方晶ジルコニア粒子(Y-TZP)を安定したアルミナ・マトリックスに注入します。この際、亀裂の発生と伝播を防ぐと同時に、構造的な相転移発生の可能性を抑えるために、Y-TZP粒子は互いに間隔を空けて分散させます。

図1に示されるように、粒子をマトリックス内に分散させることによって、BIOLOX®deltaコンポーネントの破裂強度と靱性が改善されます。このメカニズムは自動車のエアバッグと同じ機能を持ちます。

補強メカニズムの第二段階で行われるのは、プレイトレット様結晶を形成する酸化物の添加です。これらプレイトレットは亀裂の進路を妨げ迂回させることで、エネルギーを散逸させます。その結果、BIOLOX®deltaの強度と靱性が増強されるのです。

  • BIOLOX®delta – 人工関節置換術のためのナノ複合体

    科学情報と性能データ

    • 言語: PDF, 4.5 MB

    • 言語: PDF, 1 MB

  • BIOLOX® Ceramic-on-Ceramic

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